完全なる鬱。
おばちゃんは鬱になってしまった。
以前微熱が出て、コロナ感染かと動揺しまくった日から3週間余り経った頃、
何となくけだるさを感じ、図ると37.4度。
まさか、まさか・・・と日に何度も図るも大抵37度前後をうろうろ。
不安は募りるも朝体温を測るとギリ37度以下、午後37.2度位になり、就寝前は36.4度程になる
事が分かってきた。
しかしある晩、就寝前も37度は変わらず翌朝起きてすぐも37.2度。
仕事は休むことにした。微熱が朝から出た事、最近午後は微熱が出てしまうことも伝えた。
大事を取ってください、無論休んでね、との事。
以前連絡した病院に再度連絡するとやはり発熱外来に回され、ウィルス感染者扱いの対応。
血液検査を受けた。翌日の結果待ち。
もう生きた心地がしなかった。感染の疑いがあったらPCR検査行きだ。陽性反応が出たら
一大事。仕事場は「一人も出すな」の圧。高齢者の同僚もいる。
家族に泣いて不安を聞いて貰う。長子は堪えて聞いてくれたがオットはほぼ聞いてくれなかった。
病院に行く、検査を受ける、陽性だったら仕方ない、誰がかかってもおかしくないのだから。
悪びれる必要はない、その時はその時。
自分は覚悟がある、あなたは覚悟がないだけ、日ごろから自分は行動に責任を
持っているから批判されても言い返す。あなたは責任を負いたくないだけだ。
と、言い切られた。
これを書いていても、泣けてきそうだ。心が弱っている人に向かって言う言葉だろうか。
オットは寄り添ってはくれなかった。そういう人なのだ。
結果はCRP反応と言って、ウィルスや細菌感染した場合に数値が上がる項目の反応が全くなかった
ので医師からもまずコロナ感染の疑いは無いと。またも診察室で泣けた。
一応オットも診察室に入り、医師の判断を聞き、「あなたが感染するはずは無いでしょ。はい、終わり。
まあ良かったじゃない。」
付き添ってくれてありがとうと伝え、ひとまずとても安心したが、でも今後も感染の不安は付きまとう。
どうやって生活したら防げるのか。絶対は無いけど、買い物はだめなのか、外出先は
どこまでなら許されるのか、もう判断不能になってきたのだ。
正直、病的だとは自覚している。でももうおかしくなっているのだ。
そんな話をようやく週末食事中にしていた矢先。20分位経った頃「美味しく食事がしたいから
その話はもうやめて」とオット。
?
おばちゃんは普段オットと会話はほぼしない。けんかになる可能性が高いから。
だから会話らしい会話は週末の夕食だけ、そこで1週間の事、必要なことなど子らも交えて話す。
お酒も入れてお互いなんとか機嫌を保ちながら、普段より温厚に話せる雰囲気を作るようおばちゃんも
努力している。
妻が精神を病み始めているのは明らかで、以前も心療内科に通ったことも、今回もおそらく心因性ストレスだと
明らかだ。内科でも婦人科でも歯科でも検査し、診てもらっても所見は問題無しなのだから。
オットは「そうかな?他に大きな病気があるかもしれないから総合病院で全身の検査を
したほうがよいと思う」そうだ。ストレス原因とは切り離したい様子。オットが原因のストレスだと
私が言うのを恐れてか。でもどのみち鬱でも「医師に任せる」というだろう。
会社に感染疑いはほぼ無し、の連絡を入れるも「様子見てもう一日休んだほうがよい」と言われた。
皆怖いのだ。
微熱は続く。体温がやはり高め。おばちゃんは35度台だったから。
日頃より体温が高いと疲れるのでなるべく身体を休め、リラックスを心掛けている。が、
不安に寄り添ってはくれなかったオットに対する悲しみは深い。やはりというか、
この先一緒にいる理由が本当に分からなくなった。
楽しい話しかしたくないのなら、夫婦である必要などない。
病める時も・・・と誓ったではないか。
長子も次子もこの時は同席していたからオットに対し「おとうさんはすぐ逃げるね。」
子らから言われてようやく「話は十分聞いたはずだけど。ふうん。足りないんだ。まだこれでも我慢が足りなかったって
事なのね。じゃすみませんでした。」と。厄介な相手で面倒臭いな、困った人だと言わんばかりに苦笑気味に。
なんていやらしいんだ。
毎週末、オットが子らと会話をする機会を作るべく、話題も事欠かないよう気遣って
してきた。
食事作りも手抜きも入れつつ、無駄遣いせず倹約してコツコツやってきた。
家事も一人でほぼしてきた。
重い買い物も、庭仕事も、車のメンテも清掃も、ご近所から学校の役員づきあいも。
もう疲れた。
何かを頼めば文句を言われ、適当なやり方に私が文句を言うと、だからやりたくない、と。
まあわかるけど適当に汚いやり方だったらしてもらわないほうが良いのだ。
あちらも我慢はあると思う。そこは。
でもこの態度は酷かった。一生忘れまい。
もし、おばちゃんが自死したら間違いなく彼のせいにする。
遺書も書くつもり。
鼻歌ばかり歌って、テニスして、毎晩お酒飲んで赤い顔して、子供部屋にすぐ入ろうとしてうざがられて、
妻の話は聞かないオット。
暑い暑いと連呼ばかりするオット。次は寒い寒い、か?
妻を心配するふりをして、実のところ関心は無いばかりか「面倒」と思っているオット。
出かけてもいつも飲食店の看板を見ては「美味しそう」ばかり言うオット。
お小遣いはあるのによれよれの服と靴で満足して身だしなみに気を使わないオット。
現実の困った問題と直面しないオット。